2011年9月4日
月の光
父親が「人生最後の車を買った」という。「いつかはクラウン」だそうだ。「人生最後」と言われると複雑な想いがある。メールで画像まで送ってきたので、折角なので実家に見に行った。日本の自動車産業の技術の粋を集めた、いい車であることは確かだ。申し分ない。
しかし、引っかかることがある。「人生最後」ということだ。人間は、引越しや大きな買い物をする等で、自分の環境が変化した時に、「違和感」のようなものを感じることがある。いずれは慣れるのだが、しかし無視できないものである。
こんなことを考えながら帰り道の高速道路を走っていると、月が誠に綺麗であった。やさしい月の光。静寂な夜の高速道路を走る小さな存在に、月が優しく語りかけているようだ。また「ドライブ」と称して両親に会いに行こう。