2010年2月15日
固定資産の減損
減損会計(げんそんかいけい、impairment accounting)とは、資産の収益性が低下して投資額の回収が見込めなくなった場合、当該資産の帳簿価額にその価値の下落を反映させる手続きをいう。
減損会計を理解する上では、次の4つの要素について、趣旨・具体的内容などについて、しっかりと理解する必要がある。
①資産のグルーピング
②減損の兆候
③減損損失の認識
④減損損失の測定
なお、減損会計は、経営上は、単なる固定資産の簿価切り下げにとどまらないのが通常であると考えられる。ビジネスの収益性が低下しているからこそ減損会計を適用するのであって、単なる固定資産の価値のみならず、ビジネスそのものの価値が問われていると言わざるを得ない状況が多々ある。この点、「『正味売却価額』が高い」ことを理由に減損処理を見送っているケースが散見されるが、そもそも、「正味売却価額で固定資産を評価すること自体」の意味を考えてほしい。「ビジネスで使用する固定資産を売る時の価値で評価する」⇒「ビジネスをやめることが前提」、ではないだろうか。
今後は、固定資産の減損の詳細について考察していくことにする。