芸術的経営者を追求する、江幡公認会計士税理士事務所の心のブログ

St. Valentine’s Day

 バレンタインデー、あるいはセントバレンタインデー(St. Valentine’s Day)は、2月14日に祝われ、世界各地で男女の愛の誓いの日とされる。もともと、269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した聖ウァレンティヌス(テルニのバレンタイン)に由来する記念日であるとされているが、これは主に西方教会の広がる地域における伝承である。聖ウァレンティヌスを崇敬する正教会の広がる地域では、西欧文化の影響を受けるまでこのような習慣はなかった。
 バレンタインといえば、高校生時代の国語教師(以下「I氏」とする)の言葉を思い出さざるを得ない。I氏の授業は、65分の授業のうち半分以上が「雑感」で占められ、後半になってやっと、しかし、うまい具合に、本論(国語の授業)に入っていく。バレンタインデーに、男子生徒に向けて、常々I氏が言っていたことがある。「バレンタインデーにチョコがほしかったら、まずはホワイトデーに女性にプレゼントをあげろ。一年がかりだ。そうすれば、うまく循環ができてくるはずだ。」と。説得力のあるようなないような、という感じであったが、I氏は素晴らしい引き出しをたくさん持っている。
 その引き出しの一つを紹介する。授業でI氏は、ユーミンの以下の歌詞を取り上げた。
  あなたを思い出す この店に来るたび
  坂を上って今日も 一人来てしまった
  山手のドルフィンは 静かなレストラン
  晴れた午後には遠く 三浦岬も見える
  ソーダ水の中を 貨物船が通る
  小さなアワも恋のように 消えていった
 I氏は、「ソーダ水の中を貨物船が通る」の歌詞に興味を覚え、どうしてもその意味を知りたくなり、遠路車を走らせ、ドルフィンに行ったそうだ。当然のことながらソーダ水(ドルフィンソーダ)を注文したが、まだ歌詞の意味がわからない。しかし、ふと、テーブルに頬杖をついてみたところ、なんと、ソーダ水の中を貨物船が通ったそうだ。以上を受けてI氏の本論(授業)で言っていたことは、「『詩の背景』を想像してみなさい。」ということだ。「この歌詞の主人公は、頬杖をついて、憂鬱な気持ちでドルフィンで過ごしていたのだろう。」ということだ。「『ソーダ水の中を貨物船が通る』という言葉だけでそういった背景を表現してしまうユーミンはすごい。」とI氏が言っていた。
 I氏、あなたの行動力と感性もすごい。失礼かもしれないが、黒板に物理教師の似顔絵を描くは、65分の授業のすべてを「雑感」で終わらせるはで、(いい意味で)相当の不良教師であった。

EBJ

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