2011年4月4日
歌の力
Nコンの季節になった。10月の全国大会に向けて、日本全国の学校の合唱部が動き始める。小中高のカテゴリーがあるが、私は「課題曲」を基準にどのカテゴリーに応募するかを決める。昨年は、大塚愛作曲の「I ♥ ×××」が気に入り、「中学校の部」の全国大会を聴いた。今年は「高等学校の部」だ。銀色夏生作詞、上田真樹作曲の「僕が守る」に感動したからだ。
一見クサい歌詞のように思えるが、何度も何度も聴いていると、東日本大震災に怯えるがいつか立ち直るであろう日本国・日本国民の姿と重なり、胸が熱くなったのだ。私には幼い頃のおぼろげな記憶がある。古き佳き日本の風景だ。現代よりも喜怒哀楽が激しく、他人同士でも喜怒哀楽をぶつけ、しかしながら思いやりのある社会だった。今が悪くて昔が良いなどという二元論ではなく、そんな単純な話ではないが、いずれにせよ、この歌を通して、一人でも多くの人が元気になれる、歌の力を信じている。