2010年2月10日
自然
先日、ぼんやりとテレビを見ていたら、永平寺第78代貫首宮崎亦保禅師(故人)が物凄く強烈なお言葉を仰っていたので、思わず聞き入ってしまった。概要は以下の通りである。
人間はいつ死んでもいいと思うのが悟りだと思っていた。
ところが、それは間違っていた。
いつでも平気で生きていられるのが悟りだった。
自然は立派やね。
自然の法則を真似て、人間は暮らす。
時が来たならば、ちゃんと花を咲かせ、
そして、黙って、
褒められても、褒められなくても、
すべきことをして、黙って去っていく。
それが実行であり、教えであり、真理だ。
平気で生きておることは難しい。
死ぬときがきたら、死ねばいい。
それまで平気で生きていればいいのだ。
106歳でお亡くなりになった先生(自然と「先生」という言葉が出てきます)の104歳の時のお言葉だったと記憶している。親を亡くして15歳の時に寺に引き取られ、それ以来、禅の道を歩んでこられたそうだ。「平気で生きる。」とは、おそらく、「日々の生活を淡々と生きる。」ということだと解されるが、そのこと自体に意味があるということなのだろう。なんとも、深いお言葉である。